住宅リフォーム助成制度の復活を/日本建鐵跡地の活用について/高校生のブラックバイト対策を学校で/多子世帯の保育料値上げ問題で、新入園児にも年少扶養控除のみなし適用を(2016年6月議会)

初めに住宅リフォーム助成制度について伺います。

住宅は雨風等に晒されながら経年劣化し、手をかけなければ品質を維持できません。住宅リフォーム助成制度は、市民が住宅のリフォームを行った場合に、その経費の一部を自治体が助成することにより、市民の暮らしを応援し、地域の中小零細事業者の仕事興しをも図るものです。地域消費の喚起と生活支援を両立させる制度です。

船橋市では2011年度に約3500万円、2012年度に約6700万円の予算で実施されました。制度を使って行われた工事見積もり総額は、2011年度は約4億5千万円、2012年度は約10億2千万円で、単純計算では予算の12.8倍から15倍の額の工事が行われました。

住宅リフォーム助成制度の経済効果について、京都府与謝野町が京都大学の研究者グループに委託し、2009年から3年間実施した試算があります。一次波及効果だけでなく、雇用や家計への波及など二次波及効果を加味して計算しますと、その合計は投入した補助額の23.84倍にも上るといいます。受注した建築業者へのお金の流れが、仕入れ関連業者など多様な業種に連動し、地域全体の業者にお金がまんべんなく循環していることが明らかになったとのことです。

住宅リフォーム助成制度は業者にも地域にも経済効果が高いということで、全国自治体の3分の1を超える、600以上の自治体、県内では22の自治体で実施されています。本市でも再開すべきだと思いますが、いかがでしょうか。ご答弁ください。

ところが地方創生関連交付金の活用で政府が最も奨めたのは、プレミアム商品券でした。船橋市でも活用されましたが、市の試算では5億円の助成に対して、昨年度の経済波及効果は2.59倍にとどまりました。プレミアム商品券という政策は、経済波及効果という面でみれば、私は単なるバラマキで終わってしまったという感触を持っています。政府は地方創生関連交付金を住宅リフォーム助成制度にも使えると国会で答弁していますので、経済効果からしてもこちらが相応しかったと思います。

住宅リフォーム助成制度については、この議会でも過去に様々なご議論がありました。印象的なご批判が六つございましたので、それぞれご意見を申し上げます。

第一に経済効果は当初10倍以上といいながら、制度によって消費喚起を促した分を厳密にみれば、4〜5倍にすぎないというご意見です。先ほどの京大研究者の例のように経済効果の試算は様々ありますが、4〜5倍だとしても不都合はまったくないと思います。

第二にこの制度によってリフォーム業界ばかりが優遇される、様々な業界がうちも同様にと言ってきたら収集がつかないというご意見ですが、私は良い制度であればどんどん実施すべきだと思います。市民の利益になる施策を次々に行えば、地域経済と自治体の活性化につながるのではないでしょうか。

第三に賃貸住宅にお住まいの市民は制度を利用できず、不平等だとのご意見ですが、賃貸住宅でも自己負担とされている改修は行えますので、不平等は無くなると考えます。さらに申し上げますと、空き家問題を受けて、2014年に国交省が「個人住宅の賃貸流通を促進するためのガイドライン」を発表しました。貸主が修繕義務を負わない代わりに低廉な賃料とし、借主が自費で修繕や模様替えなどができることとし、当該箇所について退去時の原状回復義務を免除するというものです。普及はまだこれからですが、こういう方向になっているということで、この動きに住宅リフォーム助成制度は合っていると思います。

第四に恒久的な制度にするといつでも使えるので、緊急経済対策、カンフル剤にはならないとのご意見ですが、恒常的な地域経済対策ですから、カンフル剤である必要はございません。さらに言えば高齢化社会の進展とともに、住宅リフォーム需要も増すと見込まれています。政府も2013年の日本再興戦略で住宅リフォーム事業を成長戦略に位置付けるほどです。

第五に工事の品質確保に強制力がなく、行政の介入も期待できないとのことですが、こちらについては、プロが行う工事に対して、品質が担保できないとするご理由はどういうことなのでしょうか。確かにマンションが傾いていたなど悪質な事例はありますが、だからこそああした事件で事業者は社会的な制裁を受けています。プロの仕事を始めから疑っているのでは何もできないのではないでしょうか。

第六に制度を利用した不正があるかもしれないとのご批判ですが、現時点では全く立証されていない作り話であるとしか申し上げられません。

以上のことからも住宅リフォーム助成制度を再開しない理由はないと思います。市のご見解を伺いますので、ご答弁ください。

 

次に、日本建鉄跡地について伺います。

市は人口ビジョンで、塚田地区、葛飾地区については2025年には人口が110%、2040年には中山地区を除いた南西部全体が110〜120%となると見込んでおります。

この地域では小中学校のマンモス校化、新船橋駅東側のマンション群から市場小学校にスクールバスで通う子ども達が213人いること、保育園と放課後ルーム待機児童の増加、一人あたりの公園面積の少なさ、道路が狭くて歩行者の安全確保が難しいなど、様々な課題が山積しております。

こうした中で広大な日本健鉄工場跡地に市はどう働きかけるのか、地元の皆さんは注目しています。跡地の土壌と地下水汚染が除去されるのはもちろんですが、ここの用途地域を現在の工業用地から住居地域に変更して、加えてその街に必要なインフラを整備し、周辺と揃えて人間らしく安心して住める街にするよう、市として都市計画決定をすべきだと思います。いかがでしょうか。ご答弁ください。

また、そもそも住民の利益優先のまちづくりに取り組む意思はあるのでしょうか。ご答弁ください。

 

次に、ブラックバイトの問題について伺います。

神奈川県高等学教職員組合の昨年の調査では、高校生の過半数がアルバイトの経験がありますが、神奈川と千葉とでそんなに差はないと思いますので、市内の高校生にとってもブラックバイトは大きな問題です。

厚生労働省は先月、昨年調査した高校生アルバイトをめぐる労働条件や学業への影響等を公表しました。それによると労働基準法で定められている、労働条件が記された書面を渡されていない高校生が6割、労働条件の説明がなかった高校生は2割にものぼります。

さらに給与明細をもらえない、6時間働いても休憩なし、準備や片付け時間は賃金計算に含まれない、深夜労働をさせられるなど、3割の高校生に労働条件を巡るトラブルがあったと明らかになりました。

まず教育委員会に伺いますが、この現状の原因はどこにあるとお考えでしょうか。ご答弁ください。

県内には現状を嘆くだけではなく、労働組合に加わって会社と団体交渉し、変えさせた高校生がいます。

この高校生、仮にAさんとしますが、高校生自身が労働条件を改善するために行動している首都圏高校生ユニオンに加わり、会社との団体交渉に臨みました。その結果、会社は未払い賃金や、ショッピングモール内の移動や着替えにかかる時間の賃金、給料から引くと言われていた会社指定の靴代などにあたる金額をAさんに支払いました。しかも会社側に、それまで15分単位だった賃金算定を1分単位にすることや、移動時間の賃金について全社的に改めることを求め、改善を約束させたと言います。

市内の中学校では公民の授業で教科書を使い、勤労の権利と労働基本権を教えているとのことですが、高校生にそのことを聞きますと、全く教わった覚えがないとのことでした。

そうした知識もなく働く高校生は、現場で最も弱い立場です。市内の中高生に、労働基準法とともに労働組合に加わって行動することで何ができるのか、実感を持てるように教えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

また市内の県立高校生にもそうした教育を行うよう、千葉県に要望すべきだと思いますが、いかがでしょうか。両方ともご答弁ください。

 

最後に保育料について伺います。

船橋市は年少扶養控除みなし適用の廃止に伴い、子どもが3人以上の家庭で保育料が値上がりした問題を受けて、昨年3月在園児については経過措置を行い、保育料を再計算することにしました。つまり急に保育料が上がった世帯については、元と同じくらいの保育料に戻すということで、市内のお母さん達に大変喜ばれています。

しかし今年度、新しく入園した子どもたちの場合、この措置はされませんので、引き続き子どもが3人以上であれば保育料が高くなるという、少子化対策に矛盾した政策がとられております。

担当課におおまかに試算して頂きましたが、新入園児にも年少扶養控除のみなし適用を行う場合、予算は1200万円未満とのことでした。これくらいなら、実行できるのではないでしょうか。

新入園児にも年少扶養控除のみなし適用をすべきだと思いますが、いかがでしょうか。ご答弁ください。