「このままでは高齢者への虐待が増加する」介護事業所の切実な訴え

新型コロナウイルス感染症の広がりを受けて、ショートステイ(短期入所)の新規受入れ中止、デイケア(通所リハビリ)の休止、デイサービスの縮小、在宅サービスの削減などが船橋市内でも起きています。

そんな中、「このままでは家族間の虐待が激増する」と、介護の現場は危機感を強めています。

17日、ある事業所で働く方々から日本共産党の岩井友子市議、神子そよ子市議と一緒にお話を伺いました。サービス提供を休止する所が増える中、代替サービスなどを探しているものの、選択肢が無くなってきており、追い詰められてきていると言います。

「ショートステイの新規受入を中止する所は、これからまだまだ増える。介護が必要な高齢者の行き場がなくなり、状態の悪化は避けられない」

ショートステイは通常、在宅介護をされているご家族の負担を軽減する役割も果たしています。これができなくなり、病院も今は新規の受け入れを断ってきているため、「家庭は一触即発の状況。たぶん虐待につながる」と言います。

こうした中で、介護が必要な高齢者の緊急避難先を急いで確保することが切実に求められています。

4月、株式会社「木下の介護」が、千葉県、東京都、埼玉県、神奈川県の各施設で「在宅介護でお困りの方」「退院後の介護でお困りの方」の緊急避難先として受入を行うと表明しました。利用料金は無料です。(介護保険自己負担分、医療費、紙おむつ代など消耗品は自己負担)

この件について前述の介護事業所で働く方は、「普通は月額26万円くらいの施設です。今はここだけですが、こういう緊急避難先の確保が広がらないと、この先対応できなくなる」と言います。

また、「今はケアマネージャーも在宅ワークで、月1回の利用者宅の訪問も電話で構わないとなっている。現場に目が行き届かなくなり、情報源が無くなってきている」

「船橋市の保健センターも負荷が増しているようで、問い合わせをしても返事がない。通常の行政サービスができなくなってきているのではないか」

「船橋市の保健と福祉の総合相談窓口『さーくる』も、いつも以上に相談予約が取れない。電話がつながらない。すごく大変な様子だ」

と、次々と深刻な実態が出されました。

新型コロナの問題がなかった通常時でも、高齢者や困窮者のみなさんへの支援はギリギリの状態で動いていました。感染拡大のもと、まさに対策が待ったなしの状況です。伺った実態を元に、政治の場で改善を働きかけていきたいと思います。

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