2024年12月13日、船橋市議会の予算決算委員会全体会で、市民への物価高騰対策、リクルートによる高校生キャリア支援事業と個人情報保護の問題、生活困窮者への老人福祉センター(入浴可能な公共施設)の周知について質問しました。
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◆松崎さち 委員 日本共産党の松崎さちです。
それでは、議案第1号の補正予算について、お伺いをしたいと思います。
大きく3項目で、全体的な在り方、それから、2つ目に高校生キャリア支援事業、3つ目に老人福祉センターについてお伺いをします。
11月22日の議案質疑で、日本共産党の神子そよ子議員が「市民の暮らしが大変な中、なぜ市独自の物価高騰対策を今回の補正予算で提案しなかったのか」と質問したところ、船橋市は次のような見解を示されました。「国が住民税非課税世帯1世帯当たり3万円、子育て世帯に子供1人当たり2万円を加算する制度をつくろうとしているという報道はされているが、国のほうで制度設計等がまだできていない状況の中で市が先行して給付し、後から国の財源を充てるのは一般的には難しい」ということでありました。
神子議員はそれを受け、国の給付対象にならないのであれば市が国に意見を上げて認めさせてほしいと述べましたが、そのとおりだと考えます。
先ほどの岩井議員の質疑の中で、いつになるか分からないと、こういうお答えが企画財政部長からありましたが、私は、やはり今議会の補正予算に給付金を盛り込むべきと考えます。
先日も申し上げたが、ちょうどこの11月22日、内閣府地方創生推進室から各都道府県の財政担当課などに宛てて、重点支援地方交付金の追加についてという事務連絡が出されています。そこには、下線で強調されて次のようにあります。「可能な限り早期の予算化に向けた検討を速やかに進めていただきますようお願いします」と。
さらに1週間後の11月29日、内閣府は同じく事務連絡で閣議決定された補正予算案について説明しました。低所得世帯支援枠4908億円、推奨事業メニュー分6000億円、合計1兆908億円が追加計上されたと示しています。低所得世帯支援の標準事業は、1、今年度における住民税非課税世帯に対し1世帯当たり3万円の支給、2、当該支給対象者の世帯員である18歳以下の子供1人当たり2万円の支給と、具体的です。ここまで具体的になっているのであれば、やはり先行給付の予算をすぐにでも出すべきではないかと考えますが、本市のご見解をお伺いします。
◎企画財政部長(林康夫) ただいまの通知にあったように、整い次第予算化するようにというお話です。
現在、その補正予算については、国において今審議をされている状況です。その中で、今言われたように、3万円、2万円というのが具体的には出ていますが、それに係る事務費とかそういうところについては、まだ何も示されていないところですので、予算が整い次第また通知が来ると思いますので、それを見て判断をさせていただきたいと考えてるところです。
◆松崎さち 委員 事務費とかが示されていないということですが、例えば財源調整基金が今回の追加議案があっても年度末の残高の見込みは178億円になっています。9月議会で、企画財政部長は「本市の標準財政規模から見れば財源調整基金の適正な規模は130億円前後」だと述べておられました。
さらに、企画財政部長は「10年後を見据えれば老朽化する施設もあるので一定の基金は必要です」と、そのようにお答えになっていますが、しかし、施設の老朽化のために公共施設保全等基金71億円を別にため込んでいるわけです。財調が言い訳にならないのではないかと思いますが、ご見解をお伺いします。
◎企画財政部長(林康夫) 委員おっしゃるとおり、財源調整基金については何年かの平準化というか、何かあったときのために基金として持っているものです。
それで、施設等の保全に使う基金については、それを今後、まだまだ老朽化する施設があります。その基金だけで全ての保全のほうをできるものではないと考えていますが、やはり平準化するために、今だと取崩し基準が、たしか一般財源7億円を超えた部分について基金を充てていくという形で保全基金のほうは今運用を考えているところです。
あくまでも、今後その保全基金だけでは老朽化する施設の保全を全てできるということではありませんが、やはり一般財源を平準化するために必要な基金だと考えているところです。
◆松崎さち 委員 先ほども市民生活の厳しさについてやり取りが行われていましたが、改めて、9月議会のときよりさらに厳しい状況になってるのはよくご存じだと思います。で、今後も大変です。帝国データバンクが先月の29日に発表しましたが、来年の1月~4月に値上げされる飲食料品は3,933品目に上るという発表です。これを受けて、独り親世帯の方からも心配の声が届いています。「大打撃で、緊急的な事態だと思います。コロナのときのような一律の支援金を一人一人に支給してほしい。目の前の物が買えない。食べること自体に罪悪感を感じる。ライフラインの支払いができないなど、苦しくなる人が増えていくでしょう」と、そういう訴えでした。
さらに、私、生活保護を利用されているお独り暮らしの80代の方からも、給付金がないと本当に苦しいという訴えをいただいてたので、お話伺ってきました。
壊れたエアコンの買換えのために、この方はお金を確保され続けています。月2万円程度の食費で自炊をされています。暮らしが厳しい中、真っ先に削っているのは交際費です。「お友達とカラオケに行くのは年1回だけにしている。この10年程度で自分でお金を出して旅行に行ったのは2回だけ。本当は、たまには旅行にも行きたい。有名な演奏家の音楽会にも行きたい。でも、とても無理なので、広報ふなばしに無料の音楽会のお知らせが載ったら丸をつけて行くようにしている。」そういうふうにおっしゃっていました。物価高騰は本当に続いて苦しい中、貯金されていた今までの給付金を少しずつ取り崩してきたが、いよいよ底をついたと。こういうお話でありました。
財政について、繰り返し厳しい、心配だとおっしゃってるが、市民1人当たりの財調残高とか基金残高とか考えれば、やはり本市は豊かなほうです。それでもまだ市民の生活よりも……何ていうか、本市の財政のほうが厳しいと、そういうことなんでしょうか。改めて、市長は今の市民の生活についてどういうご認識をお持ちなのか、お伺いしたいと思います。
◎市長(松戸徹) 先ほども申し上げましたが、今の社会情勢というか、日々いろんなものが値上がりをして、そしてまた市民の皆さんの生活が厳しい状況にあるというのは、私も当然いろんな方とお話をするので認識をしています。
ただ、先ほど来、財源調整基金のお話、これだけあるではないかということですが、やっぱり財調そのものの1つの目的というのは、安定して何があっても市民サービスの低下を招かないとか、今の水準を維持していくとか、そういったものにも充てる可能性が十分あるわけです。だから、目の前にあるからそのまんまそれを使って、今の状況だけに対応していくという考えは持っていません。
ただ、こういった市民生活が厳しい状況なので、それに対応することについては今検討しているということです。
◆松崎さち 委員 何も目の前にあるもの全部使ってほしいってお話でもありません。給付金は、神子議員も指摘していましたが、20億円程度になるだろうという話でありました。標準財政規模は130億円程度。今回の追加議案を得ても、なお178億円、残高が年度末に出るだろうという見込みだと。そういう状況だということは繰り返し指摘をしたいと思います。
重点支援地方交付金に関連して、もう1つ伺っておきます。
推奨事業メニューは8分類され、小中学校等における学校給食費等の支援にも使えるとあります。
交付対象となる地方単独事業の条件は2つだけです。地方公共団体の令和6年度予算に計上され、実施される事業。そして、地方公共団体の令和6年度予算に計上された予備費により実施される事業。この2つプラス推奨事業メニューの8分類に当てはまるかどうか。さらに、8分類にとどまらず市民生活応援に資するものであれば対象になると。非常に使いやすい交付金になっています。
財政課によると、前回の小中学校、特別支援学校の3か月の給食無償化、その実施の結果、5億4000万円かかったと伺いました。それが12月議会に出された補正でしたから、1月~3月の無償化が可能でありました。
こちらは使い勝手のよい交付金です。今議会でやはり補正出すべきだと思いますが、ご見解をお伺いします。
◎企画財政部長(林康夫) 先ほどもお答えしましたが、現在、国のほうで補正予算のほうの審議に入っているところです。そちらについても、衆議院のほうは通ったということでは聞いているので、そちらのものについて、でき次第、早急に予算は編成させていただきたいと考えているところです。
具体的にどういうものをということについては、現在そちらについて検討しているところなので、答弁のほうは控えさせていただきたいと考えてるとこです。
◆松崎さち 委員 やはりこういう状況になると、民間のまちづくりである海老川上流地区開発、つまりメディカルタウン構想、そのための医療センターの移転事業に青天井に予算を注ぎ込み続けていると。そのことがやはり市民の生存権を守ることより優先されているということを強く感じます。
12月2日の本会議で、自民党の議員から医療センターの総額1000億円について、「数字が独り歩きしないようにしていただきたい。市費の投入にしたって地方交付税の措置があるわけだから、実際に30年で市民は幾ら負担するのか、その情報を正しく正確に発信すべきだ」と、そういったご指摘がありました。その情報を正しく発信すべきということはまさにそのとおりですが、その議員さんご自身が、2012年3月9日の本会議で地方交付税について次のようにおっしゃっています。
「国の地方財政計画において、地方交付税の額をどれぐらい割り当てているかというのは、動きが結構大きい。先々が読めるものでもないと思います」と、おっしゃっていました。まさにそれはそのとおりで、地方交付税の措置があるんだから30年間大丈夫と、そういう発信は乱暴な話です。異常な浪費は凍結をし、やはり抜本的な見直しを勇気を持ってやるべきだと。市民の暮らしの支援、学校給食無償化などを早急に予算化するよう強く求めておきます。
では、高校生キャリア支援事業費についてお伺いをしたいと思います。
こちらは、低所得の独り親家庭の高校生へのキャリア支援セミナーと学習支援です。
今回、来年度から対象を生活保護世帯、就学援助認定相当の収入の世帯に拡大をする。そして、2つ目に来年度の事業実施に当たって債務負担行為の設定で切れ目ない支援を行っていくために債務負担行為を設定すると、そういう話ですが、来年度だけで3580万円の設定です。プロポーザル方式ですが、要は随意契約です。それを営利企業であるリクルートと契約をしています。その事業の内容は、オンライン学習アプリによる学習環境の提供ということです。
これ、そもそも契約の相手先がリクルートありきになってるのではないかと思いますが、ご見解をお伺いしたいと思います。
◎こども家庭部長 高校生キャリア支援事業については、現状の事業では市内2か所で対面の授業を行っています。その対面の授業に参加できない方でもキャリア支援、学習支援を受けていただけるようにということでオンライン授業、現在はスタディサプリを提供していただいていますが、それを活用して出席かなわない方についても支援を受けていただけるような形を取っているものですので、アプリだけで支援を行っているものではありません。
また、プロポーザル方式で事業者から提案を受けて事業者を選定していくので、委員おっしゃるとおりの事業者を想定して行っているものではありません。
◆松崎さち 委員 そうは言っても、私、ちょっと改めて見て驚きましたが、対面の学習の場所であってもこのアプリ使うという話になっていて、やはりリクルートで継続する可能性が高いなと感じます。で、子どもの個人情報がちゃんと守られていくのかなと。そのことについて、船橋市は気をつけてるのかどうか懸念があります。
リクルートの学習アプリは、スタディサプリというものです。講義を動画で受けて、問題を随時解いていく、そういうシステムです。スタディサプリは、使用に当たり、リクルートの個人情報の取扱いについて同意を求められます。
プライバシーポリシーには、リクルート社が次の情報を取得すると書いてあります。年齢、性別、職業、居住地域、Cookie──どのサイトを誰が、いつ、何月何日何時何分訪問したとか、そういうやつです。訪問管理表と呼ばれますが、Cookie。それから、IPアドレス。そして、広告識別子。これは皆さんもお持ちの端末1台につき1つしか存在しない固有のIDです。それから、位置情報、行動履歴、通信情報。スタディサプリの利用においてどんなやり取りしたかなどですが、といったインターネットの利用に係るログ情報及び実店舗の購買履歴等の個人に関する情報、総称して「インフォマティブ情報」と言いますが、こういったものをスタディサプリの利用者または第三者から取得しているとあります。これに同意しないと使えないわけです。
この利用者が、リクルートグループの例えば就職情報会社とかありますね、そういう一定のサービスを使った場合、こういったインフォマティブ情報を含む場合もある個人情報をリクルート社は提供するよと、プライバシーポリシーに書いてあります。
リクルート社というのは、ご存じのとおり大企業です。就職活動や人材派遣など多岐にわたる業種を手がけています。高校生キャリア支援事業を使った子どもたちから提供される個人情報が、グループ会社においてどうやって使われるか、説明は無いのではないでしょうか。
こういう事実があるということを、そもそも本市は知っていたのかどうか。また、利用している子供たちや保護者の皆さん、ご存じなのかどうか、ご認識を伺います。
◎こども家庭部長 現在、ひとり親家庭高校生キャリア支援事業については、委託事業者である株式会社リクルートが学習支援の教材として利用の希望があった方に、スタディサプリを教材として使用しています。
本市の事業の参加者については、利用に当たっての情報について、個人が特定できる情報については、海外のサーバーに保管せずに行っているという、事業者に確認をしています。
また、アプリ内での学習データや個人と直接にはひもづかない情報については、活用されているということについては認識をしています。
また、利用に当たって利用者に対しての説明が行われているということで認識をしてるところです。
◆松崎さち 委員 さっき私が申し上げたIPアドレスとか広告識別子、Cookie、年齢、性別とか、あと位置情報、行動履歴、学習情報。そういうのは個人と直接ひもづかない情報として活用されてるわけですね。今、部長からもお答えいただきました。
例えば、スタディサプリで出される問題を順次解答していくと、その都度正答率、どれだけ解答したかというのが示されていきます。おそらく、どれぐらい解答に時間がかかってるかも記録されてるのではないでしょうか。子どもの能力を測るプロファイリング、スコアリングに知らないうちに使われている可能性は否定できないと思います。そういう企業が、機会があれば人材派遣会社だとか就職情報会社に情報提供するよとなってるわけです。ここについて、いいよと、別に。提供されてもいいよと了解した人しか使えない、それがスタディサプリです。これは特段問題ないのでしょうか。お伺いします。
◎こども家庭部長 本事業のキャリア支援の学習支援については、スタディサプリを必須とするものではなく、あくまでもご本人と保護者が必要と認めて、提供の条件について納得していただいた方が活用できるようにしています。
活用されない方については、ご自身が用意したテキストや学校で活用している教科書等で支援を行われているものなので、アプリに関しての問題については、保護者、ご本人が理解をしていただいて活用されているものと考えていますので、問題がないと考えています。
◆松崎さち 委員 問題ないってことですが、おそらくそこまでプライバシーポリシーちゃんと読んでる方ってあんまり、ほとんどいらっしゃらないのではないかなと。私でも、こういう質問の機会でもないとなかなか見ないし、自治体がお墨つきを与えてるわけです、正直言って。まさに大丈夫だろうと、大体の人は思うと思います。
何もリクルートじゃなくていいのではないかなと私は考えます。
よその自治体を見ると、中高生の学習支援をNPO法人、社会福祉協議会がやる、そういうところもあります。直営ですることも考えられます。子供の個人情報やそれに準じる情報を営利活動に使われるということはない、そういう事業に切り替えてくべきではないかなと思いますが、ご見解をお伺いします。
◎こども家庭部長 本事業に提案をする法人については、NPO法人や社会福祉法人がプロポーザルの提案をしてはならないという条件は付していませんので、提案参加に妨げている条件は、重ねますが付していません。
プロポーザルに参加いただき、よりよい事業提案があれば委託することが可能となりますので、事業可能となります。しかしながら、事業の特性上、これまでそういった法人がプロポーザルに参加はしていない状況です。
◆松崎さち 委員 リクルートは、以前リクナビ事件というのが発覚して、若者の情報を、ちょっと今とは個人情報保護法が違うときですが、売っていたという、そこで利益を得ていたというのが発覚したこともある企業ですので、やはり気をつけていったほうがいいと考えます。
そもそも、これは独り親家庭の就学援助金が2021年度をもって廃止をされて始まった代替事業です。その就学援助金は、当時509人が対象になって、月9,000円の就学援助金が支払われていました。その決算額が3130万円でした。今回、生活保護世帯なんかに対象を拡大するとはいっても、対象者数は240人程度。で、その総額が3580万円になるということです。
2022年度と2023年度の、このキャリア支援事業の決算を見る限り、利用者数が定員に満たなくても予算分丸々リクルートに支払われています。子どもの福祉を口実にしてリクルートを儲けさせる事業に変質していないかと危惧をするものです。この点について、今後もちょっと注視をしまして、問題点あれば指摘していきたい、是正を求めていきたいと思います。
老人福祉センターの管理運営費について、お伺いをします。
2025年度から5年間の債務負担行為の設定が提案をされています。
指定管理者制度は公共施設の運営を低賃金のワーキングプアにさせるもので、議会の監視機能さえも著しく低下させます。なので、基本的に大問題ですが、今回は老人福祉センターの周知についてお伺いしたいと思います。
生活困窮者の方、高齢者の方とお話ししていると、ほとんどの方は老人福祉センターのことをご存じない、知らないって方が多いです。
今、生活困窮者の方の中には夏場はお風呂に入る回数も減らす──夏場に限らずですが、ガス代節約のため、お風呂に入る回数も減らすという方が少なくありません。無料で入浴ができる老人福祉センターについてお話しすると驚かれます。
高齢者福祉課は、別にお風呂のための施設ではないとお話しされていましたが、しかし、これだけ今、生活困窮者が広がってる中で福祉の機能を発揮すべきではないか、周知を強化すべきではないかと考えますが、ご認識をお伺いします。
◎高齢者福祉部長 老人福祉センターは、60歳以上の高齢者の方の各種の相談に応じるとともに、健康増進、教養の向上及びレクリエーションのための便宜を供与する施設です。
これまでも市ホームページや広報、または高齢者福祉ガイドなどで周知を行っており、また、各センターではリーフレットを配付していますが、今後はより多くの方に老人福祉センターをご利用いただくために、市としてもチラシの作成や配架などを進めてまいりたいと考えています。
◆松崎さち 委員 各法人さんとも利用者を増やしたいとお悩みでいらっしゃるとも伺っています。市としてチラシを作成されるってことですが、ぜひ公共施設、スーパー、大手スーパー、生活支援課のケースワーカーに配付など、ぜひそういった対策を取っていただくよう強く要望しまして、質問を終わります。