[ 令和 3年第4回定例会−11月30日-06号 ]
◆松崎さち 議員 日本共産党の松崎さちです。
最初に、生活保護についてお伺いいたします。
10月13日、この市役所9階第1会議室で行われました船橋市総合審議会で、委員の1人が生活保護のバッシングを行いました。
次のようなご発言です。生活保護を受けている方が急増しています。市として支援することはよいのですが、家を持っていたり、外車に乗っているなど、何でこの方たちが生活保護を受けているのかという方が多いと感じています。本当に必要な方に対して保護できているのか分からなくなっています。市はどのような手続で生活保護を受けられるのか判断しているのでしょうかというご質問でした。
船橋市の生活支援課長は、この質問に対し、決められた調査を実施しているとだけご返答し、その場にいらした福祉サービス部長、健康福祉局長、杉田副市長も含め、何らご指摘もフォローもございませんでした。
政策企画課の確認によりますと、この委員は、生活保護の利用者ではなくて、近い親族が外車に乗っていることをおとがめになっていたそうです。
まず、最初に確認いたしますが、生活保護の利用者は家や車を持てないのか。そして、近い親族が外車に乗ることは、このような公的な審議会の場で糾弾されるべきことでしょうか。
そして、本市はこの委員の発言が生活保護バッシングというご認識がありますか。3点伺います。
[福祉サービス部長登壇]
◎福祉サービス部長(岩澤早苗) お答えいたします。
3点ということでございましたけれども、総合計画審議会においての委員の発言に対しての、私たちの認識ということでございます。
まず、1点は、委員のほうから、車とか持家のところ、そこの部分のお話があったということでございますが、それはあくまでも例示という形で示していたかと思います。
質問の内容としましては、市はどのような……本当に必要な方に対して保護できているのか分からなくなっています。市はどのような手続で生活保護を受けられるのか判断しているのでしょうかというような意図だったと認識しておりますので、そういうご質問であれば、課長のほうからそれに対してのご答弁は、船橋市としては、調査結果から受給可否について判断しているところでございますというような回答はしているかと認識しております。
また、そこの車の保有につきまして、あと、持家につきましては、必ずしも持家や車を所有しているからといって生活保護を受けられないということはございませんので、一定の要件の下、例えば、車でも通勤用や事業用の自動車、または、障害者の方については車の保有を認めているケースもございますので、必ずしも車の保有、また、持家があるからといって生活保護を受けられないということはないという認識でございます。
以上でございます。(松崎さち議員「近い親族が外車に乗ってはいけないんでしょうかって聞いたんですけど」と呼ぶ)外車の部分。(松崎さち議員「外車」と呼ぶ)外車の部分につきましては、委員のご発言のところでは、後で確認したら、親族が外車に乗っていたというところを確認したと聞いておりますけれども、その方が必ずしも生活保護を受けているかどうかまでは確認できていないと考えております。
ですので、外車に乗っていたそこの部分につきましては、外車を……その委員が発言した外車を乗っていた親族について、生活保護を受けているのはおかしいんではないかというような内容ではなく、外車に乗っていた親族の方が生活保護を受けているかどうかというのは分かり得ないので、そこについては、そういう認識でございます。
以上でございます。
[松崎さち議員「すいません。議長、そうではないんです……」と呼び、その他発言する者あり]
○議長(渡辺賢次) ちょっとお待ちください。
◎福祉サービス部長(岩澤早苗)(続) 一旦、以上でございます。
○議長(渡辺賢次) 一度、部長……。
[松崎さち議員「質問に答えてないと思うんですよ」と呼ぶ]
○議長(渡辺賢次) はい。退席してください。
[松崎さち議員「議長、議事進行」と呼ぶ]
○議長(渡辺賢次) ちょっとお待ちください。
それでは、時間止めたまま、答弁漏れのところを指摘してください。お願いいたします。
◆松崎さち 議員 私は、生活保護の利用者の近い親族が外車に乗っていることをその委員がとがめたんだと。そのことについてどう思われますかと。それは駄目な行いですかって、船橋市のご認識を伺ったんですよ。その親族が生活保護を受けてる、受けてないとか、そうではないんですよ。その委員は、扶養すべきだと言いたいんですよ。外車に乗るぐらいだったら、生活保護を使って親族を扶養すべきだと。それについて船橋市がどういう認識があるのか、お伺いします。
[福祉サービス部長登壇]
◎福祉サービス部長(岩澤早苗) お答えいたします。
今、議員がおっしゃっていたような認識では、私どもは捉えておりません。
以上でございます。
[松崎さち議員登壇]
◆松崎さち 議員 そういう態度は生活保護バッシングをしている委員をかばうものです。以前、2011年に国会議員が同じようなこと言いました。それで、次長課長の河本さんってお笑い芸人が大変な社会的なバッシングになりましたけど、何も彼、悪くないんですよ。
今日お配りした資料ありますけども、すいません、ちょっと今、iPad電源切れてるんですが、4定のフォルダの質疑質問時の資料の中に、私の資料が入っておりますのでご覧ください。
民法上の扶養義務の種類と程度というものをまとめさせていただきました。強い扶養義務があるのは、夫婦、そして、未成熟の子に対する親だけです。それもDVなんかの事情があればまた別の話っていうことに、扶養の話は避けられます。
ところが、こういうルールを多くの方がご存じありません。船橋市はこのバッシングに対して、19日の議会で、日本共産党の岩井友子議員がただしました。そのことがあってから、公開されている会議録から、「家と外車」という単語を削除しただけです。公の場では一度もこのバッシングを是正をしておりません。
客観的に見て、今、船橋市は、生活保護バッシングに加担しております。なぜこの会議録から家や外車という言葉を削除されたんでしょうか。
そして、この削除は、意思決定の過程を後世に明らかにしていくという、公文書管理の原則に真っ向から反しておりませんでしょうか。そして、審議会のほかの委員に悪影響が広がったんではないんでしょうか。生活保護の利用者について、間違った認識を持たれたまま放置するんですか。
以上を伺います。
[企画財政部長登壇]
◎企画財政部長(林康夫) お答えいたします。
まず、今回の会議録につきまして修正されたところがあることにつきましては、総合計画審議会の会議録につきましては、委員個々の発言の逐語的な記録として整理をしておりますが、逐語的とはいえ、生の発言をそのまま記録するのではなく、事前に各委員に会議録の確認を依頼し、発言内容の文言調整を行った上で正式な会議録として確定しております。
今回は、当該委員に事前に会議録の確認をしていただく中で、発言の中に委員の真意が伝わりにくい箇所があったことから、文言調整をしたものでございます。
それと、会議録をどこまで修正していくのかというか、そういうことにつきましては、会議録は生の発言をそのまま記録するものではなくて、事前に各委員に会議録の確認を依頼しまして、発言内容の文言調整を行った上で正式な会議録として確定しております。
もちろん賛成だったものを反対にするなど、発言の趣旨が変わってしまうような修正、それはできないものと考えておりますが、会議録を読んだ方に、委員の発言の真意がきちんと伝わるようにするために、文言の調整は必要だと考えております。
他の委員につきましては、第8回の総合計画審議会における委員からの意見に対しましては、各回の会議当日の市からの回答として、対応を検討するといった事項の検討結果や、十分に回答し切れていなかったものにつきましては、補足などを含め市の最終的な回答を一覧としてまとめた資料を作成し、今回の件につきましては、次の第10回の審議会において会議資料としてお示しする予定となっております。その分につきましては、会議終了後に、ホームページ等でも開示をさせていただきます。
ということで、一応各委員にも、修正内容等について、また、今回の発言に対する補足的なことについての説明はするように準備をしているところでございます。
[松崎さち議員登壇]
◆松崎さち 議員 事前に文言調整を行った上でとかっておっしゃってたんですけど、こんなふうに修正が認められるんであれば、ほかの審議会の会議録も、申し訳ないんですけど、信用性が損なわれるなというふうに思います。
それから、今回、総合計画審議会の委員の皆さんに文書で、何だかよく分からないけれども、説明をお配りするようですけれども、全くそれでは伝わらないです。皆さんがお読みになって理解される、その保証は一体どこにあるんでしょうか。
12月22日は最後の総合計画審議会になります。この場で船橋市は、生活保護バッシングがあった、そしてそれを許さない、こういう態度をはっきり口頭で明らかにすべきではないでしょうか。
そして、この委員は、生活支援課が利用している事業者でもあります。実に屈辱的な話だと思います。生活保護バッシングをするような事業者とは取引をしないという仕組みを導入すべきではありませんか、伺います。
[企画財政部長登壇]
◎企画財政部長(林康夫) お答えいたします。
まず、委員の発言に対しまして、生活保護バッシングではないかというお話ですが、先ほど議員のほうからもお話がありましたように、この発言は、あくまでも今まで体験してきたこと等を、ちょっと例示的に踏まえてる部分はありますけども、生活保護の必要な方に対して保護がちゃんとできるように、市のほうではどういうことを調査したり判断されているんですかという質問がされたことに対しまして、国の制度に基づいた調査をしているという回答をしたものでございます。
ただ、それだけでは、やはり生活保護どういう調査をされているとか、そういうことが分からないということがありましたので、それに対しまして、市の担当課のほうから補足的にこういう調査をしています、または、資産の保有についてはどういう状態であれば保有することができます、または、不正受給額についての収入認定が非常に間違えるケースが多いので、そういうものにつきましてはこういうふうに丁寧にやっていますということを今回補足をさせていただこうということで、それによって説明は十分できているものと考えております。
[松崎さち議員登壇]
◆松崎さち 議員 まさにそういう甘いご認識……家や車が持てないとか、近い親族の人が扶養しなきゃいけないって、こういう誤解が広まっているからこそ、生活保護を受けたくたって受けない人が本当に多いんですよ。バッシングを受けたくないから受けたくたって受けられないと、そういうことがあるっていうご認識あるんですか、伺います。
[福祉サービス部長登壇]
◎福祉サービス部長(岩澤早苗) お答えいたします。
先ほど、企画財政部長も申しました、委員の発言は例示、私も先ほど言いましたけれども例示であったと認識しております。そういうバッシングというか、例えば、誤解を招くような周知啓発ですけれども、市民の皆様が生活保護をきちんと受けられる、セーフティーネットの最後の手段であるというところで生活保護の制度があるということを周知啓発していくことは私たちの務めであると、役割であると考えておりますので、現在様々な周知方法をしておりますけれども、それに加えて、現在周知としては、生活保護のしおりを市内の各出張所とか、社会福祉協議会とかに配架していたり、広報ふなばし、市ホームページなどに掲載をしているところですけれども、生活保護制度について正しく理解をしていただくために、さらに、現在行っている周知方法に加えて、別の形での方法も検討して、生活保護の制度を知って理解していただくように努めてまいりたいと思います。
以上でございます。
[松崎さち議員登壇]
◆松崎さち 議員 周知啓発は私たちの務めであるってご答弁いただきましたので、それ、ぜひ実行していただきたいですし、やってるふりで終わらないでいただきたいというふうに思います。
今、本当に人権尊重を求めるっていう内外の大きな動きがあります。このコロナ禍でみんな不安だからこそ、弱い人に攻撃が向く、これがまさに実例として表れているわけです。
改めて人権を守る自治体になっていくということの船橋市の決意を伺いたいというのと、あと、生活保護は権利というポスターやはりやるべきじゃないでしょうか、伺います。
[福祉サービス部長登壇]
◎福祉サービス部長(岩澤早苗) お答えいたします。
まず、議員ご紹介のポスターでございますけれども、それで周知を図っていただきたいということでございます。
ただ、先ほど申しましたように、現在、周知方法としては、生活保護のしおりを関係各課に、所管機関等にも配架していることや、さーくるとか民生委員、児童委員、地域包括支援センターなどから生活保護につなげていただくように連携を図っております。
また、船橋市生涯学習推進本部が行っております、まちづくり出前講座に登録して、生活保護制度の周知を町会等に説明を行っているところでございます。
現在のところ、議員ご紹介の周知のポスターに関しましては、作成することは考えていないところでございますけれども、周知啓発というのは必要でございますから、今のものに加えて簡単なリーフレットを作成することを検討しております。
生活保護のしおりは、少し内容が厚いものになっておりますので、もう少し、生活保護は国民の権利であることや申請方法など、現在の生活保護のしおりより簡単で分かりやすい説明と、市民の方が疑問に思っていることや間違った認識をお持ちの部分などのQ&A、そういうものも掲載して、リーフレットを活用して、さらに周知を深めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
[松崎さち議員登壇]
◆松崎さち 議員 なかなかこういう問題が伝わらないのは、やっぱりさーくるのような、本当に困ってる人の窓口を委託にして、直営じゃなくしてしまって、じかに市職員が困ってる人の対応をしない、あるいは非正規雇用の人に任せる。こういうことがあるから、いつまでも血の通った政策にならないんだなっていうふうに本当に思いますので、改善を求めたいし、委託や指定管理というのは本当にそういう意味でも悪いことだなというふうに思います。
気候危機についてお伺いをいたします。
世界で異常気象が相次ぐ中、今月のCOP26で、産業革命前からの平均気温の上昇を1.5度に抑える目標へと、世界が努力するということが初めて合意されました。
パリ協定の2度目標よりも前進いたしましたのは、たとえ気温上昇を2度に抑えたとしても、地球が後戻りができない転換点──ティッピングポイントを迎える可能性が高いからです。
既に世界の平均気温は1.1度上がっております。残りの上昇を67%の確率で0.4度に抑えて、1.5度以内にするには、あと世界中で4000億トンの二酸化炭素しか排出できません。
そして、それに加えて、様々な温室効果ガスを大幅に減らさなきゃいけません。世界でこの4000億トンを公平に分かち合わないといけませんので、世界の人口の1.6%程度の日本では、あと人口割だと、67億トンしか二酸化炭素は出せません。
日本の年間のエネルギー起源二酸化炭素は、10億トンです。このまま使ったら6〜7年で使い切ってしまうわけです。ですから、2030年目標というのがいかに大事かということになります。
こうした中で、日本共産党は、今の政府の問題点は4つあると、大きく4つあると批判をいたしました。
第1に、2030年目標が低過ぎることです。2013年度比で46%削減。これは、2010年比にすると42%削減です。全世界の平均で45%減らそうと言ってるのに、先進国が3%も低い。これはおかしいということです。第2に、この期に及んで、石炭火力に固執をして、新しく造る、増設する、輸出を進めているということです。第3に、脱炭素を口実にして、原発頼みのエネルギー政策を加速させようとしていることです。そして、第4に、まだ実用化のめども立っていない新技術を当てにしていることです。
こうした中で、日本共産党は、9月、気候危機を打開する2030戦略を発表いたしました。そして、2030年度までに、省エネでエネルギー消費を4割減らして、再生可能エネルギーで電力の50%を賄えば、二酸化炭素を2010年度比で5割〜6割減らすことは可能だと提案をいたしました。さらに、2050年に向けて、残されたガス火力なども、再生可能エネルギーに置き換え、実質ゼロを実現するとしております。
そこで、本市の姿勢を伺います。本市は26%という2030年目標を持っております。26%削減ではあまりに低過ぎます。この点を見直すに当たって、国を参考にしていくと繰り返されていますが、そもそも国の目標が低過ぎます。5割〜6割にすべきですけども、検討状況をお伺いいたします。
そして、そもそも船橋市では、プラスチックをごみ処理工場で燃やして毎年8万トンものCO2を出し続けております。これについて、まだやめるという方針を持てておりません。あと9年の取組に人類の未来がかかっている。こういう緊急事態というご認識が果たしてあるんでしょうか、伺います。
[環境部長登壇]
◎環境部長(御園生剛志) お答えいたします。
まず、本市の地球温暖化対策実行計画におけます、温室効果ガスの排出削減についてでございますが、この中期目標の算定につきましては、議員のほうからもお話がございましたが、国の地球温暖化対策計画の中で定められた削減量を一部参考にしております。
国の計画改定が本年10月22日閣議決定されたことに伴いまして、中期目標についての、それに伴う見直し作業を進めているところでございます。
見直し作業に当たりましては、電力の低炭素化についての国の方針に基づく温室効果ガス排出量の削減数値については、既に確認できておりますが、削減に伴う取組の一部について不明瞭な部分がございますので、現在、環境省のほうに確認している状況でございます。
今後の予定としましては、国において、自治体が計画を策定する際に必要な技術的事項を定めたマニュアルについて、今年度末に示される予定でございますので、このマニュアルを参考に本市の新たな中期目標を改定したいと考えております。
次に、清掃工場のCO2排出に関してでございますが、本市におきましては、確かにプラスチックを焼却しまして、その他のごみも含めて、その余熱を発電に回しまして、現在、売電しているところでございます。
本市におきましては、今後ゼロカーボンを目指していく中では、公共施設で使用する電力の脱炭素化が必須と考えているところでございます。
そのため、まずは北部・南部清掃工場の、今発電している電力についての利活用、公共施設への太陽光発電の導入等によりまして、公共施設で利用する電力の脱炭素化を進めるとともに、あわせて市民事業者への温暖化対策の取組を推進してまいりたいと考えておりまして、現時点におきましては、プラスチックについては、費用対効果、あるいは温室効果ガスの削減効果について、今一般廃棄物処理基本計画の中の特定テーマとして取り上げているところでございますが、現時点におきましては、引き続き、発電に回して、それを温暖化対策の取組の中に組み込んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
[松崎さち議員登壇]
◆松崎さち 議員 国のマニュアルだけ参考にされていたら間に合わないというのは明らかですので、そこについてはぜひしっかりやっていただきたいというふうに思いますし、プラスチックの問題というのは本当に生かし……そうは言っても、なくさなきゃいけないものですので、改めて伺っていきます。
事業所対策についてお伺いいたします。
船橋市によると、2017年度の温室効果ガスの排出量は全体で353万トンです。なお、国の資料によりますと471万トンですから、何で国と市が算定して100万トンも違うのか非常に不思議ではありますが、ちょっとその話は取りあえず置いておきます。
船橋市のこの353万トンのうち、4割は産業部門、産業部門からの排出が本市の最大の排出です。13%は、業務その他部門です。さらに国の計算によりますと、市内全域の排出のうち15%が船橋市内の60の事業所に集中しております。
この名前……これどこなのか、これを船橋市は明かしませんけども、柏市は、例えば、イトーヨーカドー柏店、イオン柏店、海上自衛隊下総基地など、年間1,500トン以上の二酸化炭素を出す事業所名を公表し、どう削減するか、そして実績はどうだったのか報告を求めております。京都市、横浜市など先進市も同様です。
9月14日、先番議員がこの制度の導入を求めました。環境部長は検討したいとお答えになったんですけど、その後、企業の手間がかかるし、あまり効果がないと評価されていると伺いました。
しかし、確かに実績の報告は事業者任せ、しかも第三者の監査もない、こんな中で……大欠点はありますけど、しかし、私たちには一体どこが大口の排出元か、今知る権利があると思うんです。
エシカル消費っていう言葉があります。倫理的な企業を選ぶ、倫理的な企業の商品を選ぶ、こういう運動です。市民の間にこういう動きも広まってきてるんです。
地球温暖化対策計画書制度の実施を求めますけど、いかがでしょうか、伺います。
[環境部長登壇]
◎環境部長(御園生剛志) お答えいたします。
確かに、今後、温暖化対策を進める上で、事業活動に伴う温室効果ガスをいかに減らしていくのかということは、特に本市としても大きな課題だと認識しているところでございます。
その中で、地球温暖化対策計画書制度、これにつきましては、前回議会の中でもご答弁さしあげたとおり、事業者の温室効果ガスの排出量削減の取組状況の確認と助言・指導を通じた市のコミュニケーション、こういったことが期待できるというところでございます。
しかしながら、計画書制度を導入することで、事業者の中では、ほかにやはり提出する、温暖化対策の国への提出書類等もある中で、事業者の負担がかかるということもお聞きしております。
まず、本市につきましては、多量排出事業者に対して、アンケートあるいはヒアリングによって経済の状況について確認したいというふうに考えているところでございます。
そうした中、先ほど議員からもご紹介がありましたが、原油換算エネルギー使用量が年間1,500キロリットル以上、一定規模以上のそういった規模以上の温室効果ガスを排出する事業者に対しては、年内にヒアリングを実施し、温室効果ガスの排出削減に向けた取組事項をお聞きする予定としております。
この取組につきましては、他の事業者の参考となるような、先進的な取組、こういったものについては、事業者に了解いただいて、市のホームページで公表することを考えてございます。
そういった取組の情報共有を図った上で、市内事業者に対しての、本市の計画で定めた取組、あるいは温室効果ガス排出に向けた施設改修であったりとか、設備の更新にかかる国の補助金等の情報についても、商工会議所と連携を図り、市内事業者を対象とする研修会等を開催して、情報共有をしながら、温暖化対策を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
以上です。
[松崎さち議員登壇]
◆松崎さち 議員 ぜひ産業界に忖度せずに働きかけていただきたいというふうに思います。
それでは、市民向けなんですけども、先週、今年度の住宅太陽光発電などの補助金の申請受付が締め切られました。最後は抽せんでした。
今、太陽光発電の自家消費のほうが電気代より安く、人気があるんです。市単独でも、これ、予算も増やすべきではないでしょうか。
また、断熱対策については、貧困対策になります。市営住宅、既存の民間住宅の断熱化や省エネ化を、国や県と協力して進めるべきではありませんか。
さらに、市役所に対し、相談したいっていう市民もたくさんいると思います。再生可能エネルギーの利用、税制や補助金、脱炭素に有効な製品サービスの選択など、市民にアドバイスができるような支援窓口を設置することを求めますけども、いかがでしょうか、伺います。
[環境部長登壇]
◎環境部長(御園生剛志) お答えいたします。
本市におけます市民向けの補助制度の関係でございますが、市独自の補助メニューに関しましては、他市状況で導入している補助メニュー、こういったものの効果等も確認しまして、導入に向けて必要なものについては導入してまいりたいというふうに考えてございます。
それと、公共施設も含めた断熱のお話がございましたが、公共施設でよろしかったでしょうか。(松崎さち議員「民間も。民間もお願いします」と呼ぶ)民間も含めた、今、ZEHあるいはZEBということでの対象施設、対象住宅というのがございますが、これに対しても、今後、住宅の新築において、そういったものが主流になってくるというふうに考えてございますので、そこに対しての補助メニュー創設も検討すべきというふうに考えてございます。
それと、窓口のお話がございましたが、これについては、現時点では検討してございません。ただ、いろんな多岐にわたる温暖化対策の取組に対して必要な情報を配信していく、あるいは、ご相談に乗るということの機会が今後増えてくるだろうと考えますので、この点につきましては課題ということで捉えさせていただきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
[松崎さち議員登壇]
◆松崎さち 議員 ZEHというのは新築ですから、今、既存の民間住宅、既存の公営住宅についてお伺いいたしました。
日本は省エネが著しくヨーロッパに比べて遅れていると言われておりますので、逆に仕事を新たにつくっていく、産業を起こしていくっていう意味でも必要だと思います。
最後に、体制と啓発の強化について伺います。
気候危機は問題が多岐にわたっております。そして緊急性も求められております。気候変動対策課など、専門の部署をつくるべきじゃないでしょうか。
そして、この間自治体に広がっております気候非常事態宣言を行い、市の内外に警鐘を鳴らすべきではないでしょうか、伺います。
[環境部長登壇]
◎環境部長(御園生剛志) お答えいたします。
ご質問の趣旨としては、そういった専門の部署というか、課が創設されるべきではないかということと、非常事態宣言という形で市として宣言すべきではないかというご質問と理解いたしますが、現時点におきましては、環境部環境政策課のほうで温暖化対策を進めているところでございます。
その中で、新たな取組ということも、新年度に向けて検討しているところでございますが、現時点におきましては、現行の体制の中で温暖化対策を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
それと、気候非常事態宣言等につきましては、議員のほうからお話ございましたとおり、世界での地球温暖化による平均気温上昇、台風の大型化、あるいは短時間豪雨など、地球環境へ及ぼす影響については大きくなってきていると。市民、事業者、行政が、それぞれ気候変動による危機感を共有して、二酸化炭素の排出削減に向けた取組を進める必要があるというふうには考えているところでございます。
しかしながら、非常事態宣言につきましては、本市としては、ゼロカーボン宣言を既にしているところの中で、改めて宣言する必要はないというふうに考えてございます。市民への説明会や、児童生徒を対象とした環境学習を通じて、世界的課題である地球温暖化問題について、身近な問題として、誰でもすぐに取り組める課題であることを認識していただいて、温暖化対策としての日々の行動変容につなげてまいりたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
[松崎さち議員登壇]
◆松崎さち 議員 例えば、ある大学の気候学者の方が、東京大学なんかも気候非常事態宣言やってないと。京大ですとか、ああいう影響力のある大学がやったらどれだけいいかっておっしゃってたんですけど、船橋市はやっぱり中核市の最大都市ですので影響力があると思うんですね。ぜひ気候非常事態宣言についてご検討いただきたいと思います。
国民健康保険について伺います。
保険料の値上げの中止を求める立場でお伺いいたします。
行革プランでは、決算補填等目的の繰入金の計画的な解消に向け、2018年度から12年間、原則2年ごとに保険料を見直すとあります。大変分かりづらい表現ですが、原則2年ごとに保険料値上げをしますよという宣言だと思います。
まず伺いますけども、決算補填等目的の繰入金とは何でしょうか。そして、今年度は何億円でしょうか。
[健康・高齢部長登壇]
◎健康・高齢部長(土屋仁志) お答えをいたします。
まず、決算補填等目的の繰入金、こちらは内容によりまして大きく3つに分けられます。
まず、保険料の負担緩和を図るため繰入れを行う保険者の政策による繰入れ、次に、保険料の収納不足など決算補填の要因が予期せぬ保険料収納不足だった場合に繰り入れる決算補填目的の繰入れ、そして、前年度の繰上充用の補填を行った場合や決算補填のため公債等を発行した場合の返還金を国保特会から支出した場合に繰り入れる過年度の赤字による繰入れとなります。
本市の場合は、保険料の負担緩和を図るための保険者の政策による繰入れということになります。令和3年度の予算額でございますけれども、15億9838万2000円でございます。
[松崎さち議員登壇]
◆松崎さち 議員 私が国保年金課から頂いた資料によりますと、決算補填等目的の繰入金は9億円ということでしたので、15億円っていうのは法定外繰入れ全般ではないかというふうに思いますし、保険者の政策による繰入れというのは、要は値上げを抑えるための繰入れだというふうに理解いたします。
船橋市はもう既に行革プランで宣言したとおり、2018年度に1,500円、そして、2020年度に3,000円、国民健康保険料を上げました。そして、来年度も値上げが用意されております。
今日の東京新聞に、しょうゆや冷食、値上げ続々、様々な食品の値上げが相次いでいるって報道されてますけど、まさに今、市民生活はコロナ禍でありながら何重にも苦しみが続いております。値上げはすべきではありません。
本市は、県内でも最も繰入れが高くて、肩身の狭い思いをしているとまでお伺いしたんですけど、私は本当に誇れることだと思っております。
この9年間で、社会保障は自助、共助、公助という解釈が政府、メディア、教育などで、あらゆる場で押しつけられております。しかし、これは保険料や税を引き上げる一方で、軍事費の高騰など税の使い方が本当にゆがめられていることも背景にあるということがあります。社会保障は、そもそも自分や家族の力ではどうにもならない方を助けるために、社会全体で支えていくという人類の英知なんです。これをねじ曲げて、繰入れの解消を迫っているこの国こそゆがんでいるわけです。
ですから、私は繰入れをぜひ、むしろ増やしていただきたいというふうに思います。これ以上の負担増に国保の加入者は耐えられません。
最近の滞納世帯数、そして滞納率、短期被保険者証、資格証明書、この発行の世帯数と、あとそれぞれどういう制度か、お伺いいたします。
[健康・高齢部長登壇]
◎健康・高齢部長(土屋仁志) お答えをいたします。
まず、滞納世帯数と滞納率でございますが、令和2年度末の数字になりますけれども、滞納世帯数は1万1568世帯、滞納率は14.16%となります。
次に、短期被保険者証、こちらの発行の基準でございますけれども、短期被保険者証の交付基準といたしましては、前年度の保険料につきまして3期以上が滞納となっているか、滞納額が10万円以上のいずれかに該当した場合に交付をしております。令和2年度末の発行世帯は4,598世帯でございます。
次に、被保険者資格証明書についてでございます。
国民健康保険法第9条の規定によりまして、原則、納期限から1年以上保険料を滞納している場合には、被保険者資格証明書を交付することとなります。
ただし、原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律による一般疾病医療費の支給等を受ける方や、高校生世代以下の方、また、災害等により納付できない特別の事情がある方などには対象から除外されます。さらに本市では、単身であれば所得200万円未満、2人以上であれば300万円未満の世帯につきましては、被保険者資格証明書の交付対象から除外しております。
なお、令和2年度末で223世帯に発行しております。
[松崎さち議員登壇]
◆松崎さち 議員 滞納率が14%もあって、保険証を取り上げられて窓口10割負担の人が223世帯、こういう状況は、やっぱり国保料がほかの医療保険と比べて高過ぎるっていうことを改めて確認したいと思います。
お配りいたしました表のグラフ、青と黄色のものをご覧ください。
これは船橋市の国民健康保険料と、中小企業などで使われている協会けんぽの保険料の比較の表になります。年収500万円の4人世帯、子育て中の4人家族で国民健康保険だと年間保険料は39万6160円、協会けんぽは28万5114円。協会けんぽの1.4倍にもなるんです。年収250万円の(予定時間終了2分前の合図)単身者はどうか。国保だったら17万3650円、協会けんぽの1.3倍になります。
今、本当に生活に困ってるという方のお話伺うと、漏れなく国保料滞納されてるんですね。皆さん、病院に行きたくても行かないんですよ。糖尿病の治療もできず放置されてるとか、そういう方ばかりです。
この決算補填等目的繰出金をなくしたらどうなるかは資料の上に示しました。この年収610万円の4人家族っていうのは、船橋市がホームページでモデル世帯として挙げているケースです。今年度の保険料が48万9420円、これを繰入れなくしたら、56万4915円、実に年収の9.3%、差額は7万5495円です。
国民健康保険というのは10回払いですから、毎月5万6000円払い続けるわけです。恐らく旅行をやめたりとか、子供の学費を抑えたりとか、買物を減らしたりとかされると思うんですね。
これ、高過ぎるっていうふうに思われないでしょうか。子育ての応援するんじゃなかったんですか。こういうふうに値上げをしていったら、足を引っ張るんじゃないんでしょうか、伺います。
[健康・高齢部長登壇]
◎健康・高齢部長(土屋仁志) お答えをいたします。
本市では、一般会計から独自に繰入れを行うことで、国民健康保険料を低く据え置いてきた経緯がございますが、平成30年度から都道府県が財政運営の責任主体となり、保険者の政策的な保険料の負担緩和などを目的とした決算補填等目的の一般会計繰入れにつきましては、保険給付と保険料負担の関係性が不明瞭となること、また、被保険者以外の市民に負担を求めることになることなどから、国・県より計画的な解消削減を求められております。
そこで、本市では、決算補填等目的繰入金の計画的な解消に向けて、平成30年度から、原則として、2年ごとに12年をかけて段階的な保険料の見直しを行っております。
急激な負担にならないように、期間を空けて、今後も取り組んでいきたいというふうに考えております。
以上です。
[松崎さち議員登壇]
◆松崎さち 議員 高過ぎるとお認めになるともう値上げをやめるしかなくなるから、そういうご答弁しかできないんだと思います。何で二重負担だって言われるかって、国が国保を支援しないでほかの健保組合ですとか協会けんぽに支援させて、分断を持ち込んでるからなんですよ。こういうふうに踊らされないでいただきたいと思うんですね。
公平性のことを言うんなら、ほかの医療保険との保険料こそ、私、不公平だと思います。
何にも国保の人が別に優れた医療制度を使ってるわけじゃないんですよ。しかも出産手当金もない、傷病手当金もないんです。劣ってるんですよ、制度としては……(予定時間終了の合図)すいません。以上です。
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