洪水の危険性について、説明を拒否する船橋市の姿勢が鮮明に 海老川上流地区開発

7月2日〜16日に船橋市がメディカルタウン構想=海老川上流地区開発の都市計画案の縦覧をしたところ、市民から66通の意見書が届きました。その回答の一覧が9月15日の船橋市都市計画審議会と、22日の市議会建設委員会で公開されました。下記の画像をクリックしていただくと全文が読めます。

(都市政策課提出)都市計画案に対する意見書の要旨及び市の見解のサムネイル

意見書の大半は、ハザードマップで洪水危険地域になっている区域を開発すること、そこに医療センターを移転すること、海老川下流部の洪水リスクを増すことへの懸念や、宅地開発ではなく公園にしてほしいという要望、税金は市民の福祉向上に使ってほしいなどの内容です。

しかし船橋市の回答は、全くと言っていいほどのゼロ回答です。市民の心配に対し、真摯に応えようとしない強権的な姿勢が鮮明になりました。

15日の船橋市都市計画審議会では、こういう市民の心配に応えようともせずに都市計画決定をすべきではないと、私は承認に反対しました。しかし審議会の委員14人中反対したのは私だけで、賛成多数となり、承認されてしまいました。今後は千葉県都市計画審議会で案が承認されれば、いよいよ開発が進むことになります。

開発事業者は今後、長きにわたって仕事ができることになりますので良いのかもしれません。代わりに市は過大な財政負担を行いますし、開発によって下流部の洪水リスクが増す恐れがあります。開発区域は液状化の想定地域でもあります。一部の人々の利益のために、多くの人々の暮らしや財産が犠牲になっても良いのでしょうか。

それにそもそも、こういう重大な都市計画案を、住民が直接選んだ議員で構成された議会で決められないというのも大きな問題です。船橋市都市計画審議会は議事録はあるものの、各発言が誰のものかは明示されず、民主的な運営とは言い難いと感じました。

いま必要なのは気候変動に対応した、災害に強いまちづくりです。開発優先を改める市政を引き続き求めていきます。

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