21日午前、市役所で行われた、社会保障推進船橋市協議会による自治体キャラバン(対市交渉・懇談)に参加しました。
社会保障推進協議会(以下、社保協)とは、「日本の社会保障制度の改善をめざして、労働組合、医療、福祉関連の諸団体、女性団体などの組織が集まって、1958年に創設され」た、共同で運動をすすめる組織です。
「1960年代の朝日訴訟、小児麻痺から子どもを守る運動、70年代の老人医療費無料化の運動、80年代から今日に至る医療、福祉、年金、介護などの改善運動をすすめてきています。」(中央社保協のホームページ「社保協紹介」より)
また、都道府県や地域に組織をつくり、地域の要求に基づく運動をすすめています。
千葉県を含む47都道府県すべてに社保協があります。また市区町村を基礎にして組織されている地域社保協も250の地域で結成されており、船橋市でも結成されています。
介護保険や国民健康保険の改善のほか、国民の自己負担を大きく増やされてきている医療制度に、問題ありと反対運動をすすめています。
今回の懇談では、県内の全市町村に社保協が提出している「2017年・社会保障の充実を求める要請書」への市からの回答をもとにした質疑のほか、船橋社保協独自の質問書に関する質疑も行われました。
独自の質問書では
介護保険について
「がんのターミナルと申請書に記入し、要介護等認定申請をした方の介護度判定結果(介護度別人数 昨年度実績)を教えてください」
「地域リハビリテーション活動支援事業(介護予防ケアマネジメント)モデル事業はどのような方が対応しているのでしょうか。また利用された実績人数を教えてください」
「地域包括支援センターの、①職員数は必要量確保できているのでしょうか。事業に対する職員数と同行訪問件数(昨年度との比較)を教えてください。②増員・増設の予定はありますか。③ケアマネージャー支援件数の推移(昨年度との比較)を教えてください。」
障害福祉について
「在宅障害者に対して地区担当ケースワーカー(現業員)は、一人当たり何人の障害者を担当しているのか教えてください」
「家族の支援のない障害者で特に視覚・聴覚障害者に対し、利用できる制度案内を障害者手帳交付時以外に、いつ、どのように行っているのか教えてください」
「障害福祉サービスを現に利用している在宅障害者のうち、相談支援専門員がついていない(介護保険併用で介護保険のケアマネージャーもついていない)方は何人いるのか教えてください」
就学援助・子育て支援について
「小学校の入学準備金3月支給が間に合わない理由を教えてください。(以前の回答では、小学校入学者の確定からでは間に合わないとのことでした。11月に小学校入学説明会があるので、その時に申請できないでしょうか)」
という質問が出されました。
また要請書の内容は、マイナンバー制度、介護保険、国民健康保険、住民税、障害福祉、生活保護、防災・減災対策、就学援助、年金、医療の問題に関するものです。
就学援助の改善を求める発言をした新日本婦人の会の参加者からは、中学校の入学準備金支給が入学前に変更されたのはよかったけれど、3月では結局間に合わない。制服の採寸などを考慮すると、遅くても1月には支給してもらいたいという要望が出されました。
市内のある学校では、入学しても登校してこない生徒の家を教員が訪問したら、お金に困って制服が買えなかったことが分かったとのことです。「数日後には登校したとのことだが、制服代を払えない人が周りに増えてきているという実感がある」とのことでした。
市内の学校では制服のリサイクルに取り組んでいるところもあるとのことですが、学校によってばらつきがあり、必要とする人にはあまり知られていない現状もあるようです。沖縄県などで行われている、「子どもの貧困実態調査」が船橋市でも必要ではないかと思いました。
市側からは、総務部、健康・高齢部、税務部、福祉サービス部、市長公室、建築部、経済部、学校教育部、市民生活部、子育て支援部、保健所の皆さんに対応して頂きました。
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