総務委員会で「指定管理者制度ガイドライン」の報告を受けました

午前中は伊豆で3年ぶりに行われている日本共産党の大会を視聴し、午後から市議会総務委員会で、「船橋市指定管理者制度ガイドライン」の報告を企画財政部長と行政経営課から受けました。船橋市はこれまで指定管理者制度の導入手続きから運用までを示した「事務手続マニュアル」を定めていましたが、行革で指定管理者制度導入を推進するため、「検討過程から運用までを一体的に示した」ガイドラインを昨年8月に策定していました。

マニュアルからの主な変更点は、①導入検討編の新設、②労働条件の確認、③災害時等の対応(基本協定書で役割分担や費用負担を取り決める)、④指定期間5年の施設における第三者評価の導入(これまで指定期間6年以上の施設のみだった)です。

私は労働条件の確認について、実効性が無いのではないかということを質問しました。市の資料には「昨今の社会的関心の高まりにより、サービス水準の確保の観点から、指定管理者自身が自己の労働条件を確認(自己診断)できる労働条件チェックシートを新たに導入し、応募時及び初年度の内部評価時に応募者及び指定管理者に提出させることとしました」とあります。市が行う労働条件のチェックは指定管理者(経営者)の自己診断のみで、客観的なチェック機能はありません。

船橋市は「労働条件の是正をさせる法的権限は労基署にあり、市には無い」からこういう手法にしたと言いますが、実質的に指定管理の場合、労働条件におかしな点があっても当事者が声を上げない限りは放置されることになります。議会も監視できません。そうした問題があるのではないかと指摘しました。

そのすぐ後に市民民主連合の浦田秀夫議員が「市川市では社労士が労働条件の審査をしている」「自己診断だけでは不十分」「先行市は賃金支払い報告書を出させている。船橋市でも検討すべきではないか」と質問し、企画財政部長が「十分検討していかないといけない。賃金についても、他市の研究をする」と答えました。

指定管理者制度は低賃金の労働者に支えられて成り立っている制度であり、官製ワーキングプアを増やしていると言われます。船橋市は指定管理の導入が他市より遅れているので今後は推進すると言いますが、実態を考えれば遅れているのはいいことではないでしょうか。公共サービスの産業化を進める国の言いなりに、指定管理の導入を急ぐことには反対です。

総務委員会では最後に、来年度予算に反映される、行革による63の「事業の見直し(福祉サービスの削減、廃止など)」や、木更津市長がオスプレイの木更津基地への受け入れを表明したことを受けての船橋市の状況報告を求めたいと発言しました。両方とも正副委員長預かりとなりましたが、ぜひ3月議会前にご報告を受けたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました