船橋市議会で「国に同性婚の実現を求める意見書」が、反対多数で否決されました

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6月30日に閉会した船橋市議会に、日本共産党は全部で7本の意見書案を提案しました。このうち私が提案者となった「同性婚を認める民法改正を求める意見書」は、反対28人、賛成21人の賛成少数で否決されました。

▲議員ごとの賛否一覧(船橋市議会事務局作成の資料から抜粋)。同性婚の意見書の賛否は3段目です。自民党、保守系、公明党、維新の会の議員と、市民民主連合所属の2人が反対しました。

私はこの意見書について各議員がどういう態度を取るのか、特に注目していました。自民党は政党として反対し続けていますが、公明党や日本維新の会は、参院選の公約では同性婚の実現に前向きな姿勢を示していました。東京新聞の2022年7月4日の記事「同性婚を認めるか?(略)」によると、公明党の公約には「同性婚について国による具体的な実態調査を進め、必要な法整備に取り組む」とあります。維新の会の公約は「同性婚を認め、性的少数者が不当な差別をされないための施策を推進」です。

しかし今回の船橋市議会では、日本維新の会の2名の議員は意見書への質疑も討論も行わず、黙って反対しました。確かに地方議員と国会議員とで見解が違うことはあるでしょうが、世間では維新の会について「リベラル政党」「改革派」と見る方々が少なくありません。同性婚を肯定する意見書に反対するなら、せめて討論はして頂きたかったので、残念でした。

※なお私自身は、日本維新の会をリベラルな政党とは見ていません。維新の目指すところは自民党政治そのもの、自民党に発破をかけて右に引っ張る存在と思っています。

公明党の議員は今回、市民環境経済委員会で反対する際、討論を行いました。「方向性は私もそう思っているが、まだまだ同性婚を認めるかどうかは、国民的な議論が必要だと思う。まだまだそこまで、判決がみんなそうなっているわけじゃないので、必要があれば憲法解釈を議論するのがよいと考えるので、今の時点では、民法改正までは必要と思ってないので、反対とする」という討論でした。

公明党の北側副代表は、「憲法24条は同性婚を否定していない」と述べていますので、党内でも意見が割れているのでしょうか。船橋市議会では、公明党の全議員が反対しました。

ちなみに自民党は日本共産党のすべての意見書について、一切質疑も討論も行わずに反対するのみでした。議会は言論の府、せめて討論は行っていただきたいものです。

▲6月6日に議決された、入管法改悪案の廃案を求める意見書と、紙の保険証廃止の撤回を求める意見書への各議員の賛否一覧です(議会事務局作成の資料から抜粋)

今議会ではあと4人が賛成すれば、同性婚実現を求めるという大切な意見書を国に出すことができました。議会の中でも議論しながら、一致できるところは協力、共同をつくって前に進めていきたいと思います。

23.06.06 第2回定例会(第3号)3のサムネイル

▲6月6日 同性婚の意見書に関する発議案質疑の速記録

23.06.19 市民環境経済委員会のサムネイル

▲6月19日 同性婚の意見書に関する市民環境経済委員会の速記録

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