8月19日、日本共産党船橋市議団は船橋市に対して、「新型コロナ感染症対策についての緊急の申し入れ」を行いました。
千葉県内の中核市である柏市で、感染した妊婦さんが自宅療養を余儀なくされる中、たった一人で出産し、新生児が亡くなるという痛ましい事態が発生しました。決して繰り返してはならないことですが、その前後も首都圏では自宅療養中に亡くなる方が相次いでいます。船橋市でも8月は新規陽性率が3割、連日100人から200人を超える感染者数となり、保健所も医療機関も逼迫しています。また9割の感染者の方は自宅療養という状況の中で、「濃厚接触者でも無症状だと検査できない」「自分も母子家庭。もし感染したらどうなるのか」など不安の声が届いています。
政府は一刻も早く「原則自宅療養」という方針を撤回すべきですが、当面命を守るためにと、船橋市に臨時医療施設の設置、ワクチン集団接種の再開、濃厚接触者や学校再開前の子どもたちに抗原検査キットを無料で配布することなどを求めました。
下の画像をクリックしていただきますと、申入書のPDFが開きます。
市長とは20分程度やり取りをしました。以下は金沢和子市議がまとめた、市長のその場での回答です。
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1「感染者が安心して療養できるよう、船橋アリーナなどを活用した仮設病床を設置し医療を受けられるようにすること。そのために厚生労働省や千葉県と連携すること。」について
- 仮設病床の確保は、医師や看護師の確保にかかっている。医療体制整備の責任は、基本的には県の責任で行うべき。
- 市民にとって、場所としては船橋アリーナに確保することがありがたいが、そこに配置できる医師や看護師の手配が問題となる。
- 県が、パラリンピック終了後、幕張メッセなどで仮設病床を確保するなら、それでもいい。
- 千葉県知事に直接、話をする機会もあるので、その際には、医師や看護師の確保について要望する。
2「ワクチン接種を迅速に行う体制を整えること。緊急に集団接種を再開すること。教職員や幼稚園教諭、保育士などへのワクチン接種を優先して実施すること」について
- ワクチンの供給については、9月の供給量が見えてきている。夜間の接種も含め、集団接種は考えている。
- 教職員の皆さんには、申し訳なかった。中山競馬場での接種を予定していたら、ワクチン自体が届かなくなってしまった。
- 教職員、幼稚園、保育園などの優先接種については考えている。
3「感染者の早期発見と感染防止のため、抗原検査キットを希望する市民に無料配布し検査ができるようにすること。無症状の濃厚接触者がPCR検査を受けられていないので、濃厚接触者には抗原検査キットを無料配布すること。9月に学校が再開する前に児童生徒が抗原検査を実施できるよう、抗原検査キットを無料配布すること」について
- 無症状の濃厚接触者がPCR検査を受けられないでいることは聞いていなかったので、確認する。
- 抗原検査キットの児童・生徒への無料配布は、時期的には難しい。
4「市民に緊迫した状況を伝えるために、公民館や文化ホールなどの公共施設を閉鎖し、感染拡大で市民のいのちや暮らしが危機的な状況にあることを発信すること。保健所業務を強化するために職員を保健所に集中すること。保健所職員を増員すること」について
- 公共施設の休止によるメッセージは、相手が誰なのかによる。若い人には効果が無い。
- 保健所の職員が大変な状況になっており、何とかしたいとは考えている。
5「感染防止に逆行する楽観バイアスを招くパラリンピック開催について、反対を表明し政府や東京都に中止の申し入れを行うこと。また、船橋市立学校が学校連携観戦を中止したことを公式に表明すること」について
- 難しい。
その他
- 医療従事者が足りない、ということで、手が打てない、という状況がある。少なくとも、あと2割、医師や看護師がなんとかならないか。
- 県の保健所では、160人の人手を増やしたとのことだが、その10倍は増やしてもらう必要がある。
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